虚構機関の所持するウォパルの研究施設で「造られた」デザインベイビーの1人。
名をΦ(ファイ)。自分でつけたわけでもなく、数字で呼ばれていた研究時代のものでもなく、
雨音がたまたま目に入ったものからそのまま名付けたもの。深い意味はなかったようだ。

虚構機関解体の折に、研究施設で雨音がふっとばした壁から出てきた子供。
当然非戦闘員が見つかった場合、部隊と連携を取り、アークスで保護しなければならないのだが、
あの暴力女、戦闘馬鹿が連絡をするはずもなく、挙げ句手続きやその他諸々が面倒だからといって家に連れ帰ってしまう。
更に、雨音は自分の家で誘拐した子供を好き勝手にこき使っており、家事などの面倒事をすべて押し付けている。
奴隷扱いもいいところであるが、雨音の部屋に乗り込もうものなら怪我人待ったなしだろうし、
お金は雨音から与えられており、衣食住には困ってはいないため現状アークスとしては様子見、という形である。

性格は雨音に元々近いようで、面倒事はあまり関わりたくなく、生きる気力に乏しかったため最初のうちは、
無気力な感じの暗い子だった。
が、アークスが雨音からの保護を諦めて、改めて健康診断を行ったところルーサーの実験体であったこともあり、
非常に高いフォトン適性を持った個体であることが判明する。
結果、アークスになってから、やる気が無いのは変わらないものの、
エネミーに対してだけは「異常な攻撃性」を見せ、人格も変貌する。
変貌した人格はとても非情で、その光景は「無垢な子供が嬉々として虫を殺すのを楽しむ」ようなものようなもの。

戦闘方法はジェットブーツを使用した足技がメイン。
法撃武器ではあるが、法撃を多用するわけではなく、足を使ったファイター。
自分の射程内のことを「領域(サークル)」と呼んでおり、事実その領域内に存在するエネミーは絶対に逃さない。

しかし、そんな残虐性も現在では比較的なりを潜めており、
雨音がリリィに変わってしまった時、ただひたすらに泣きわめくだけのリリィを見て、
自分が泣きたいほどに頭を抱えたことは本人の中では記憶に新しい。
雨音が稼いでいた稼ぎも、継ぎ足されることもなくなり、
幼児退行を起こしているリリィを面倒見ていくために頭をフル回転。
いくら稼げば生活が安定するのか、今の生活にいくら掛かっているのか、
あまり協力的ではない六花と、当時のリリィとを気にしながら「お姉ちゃん」になるしかなかったようだ。
戦闘中の性格は相変わらずだが、ブレーキがきくようになり、冷静になることも増えた。
良いお姉ちゃん出来てるかもしれない。