黄金色の癖のある長い髪に、同じく金の瞳。黒をベースとし金をアクセントにしたボディスーツや衣装を好むヒューマンの女性。
釣り目と美形な方に整った顔と、ARKSの中でも数少ないかなり鋭い印象を持つ、ゼイネシスレーザー使いのレンジャー。
戦況に合わせてキャノンやガンシザーも使い分け、前衛不在に見せながらもマトイと何でも切り拓いてしまう守護騎士の片翼。
ワーカーホリックかつ、立場もあって戦場にいない時間の方が少なくないため、恐れられながらも同時に尊敬の目で見られる存在。

実際近付いて見ると確かにダーカーに強い敵愾心を持ち、かなりのバトルジャンキーではあるが、同時に理性的で良い人。
和洋問わずお茶とお茶菓子が好きであったり、ピアスや髪飾りを拘るような年頃の女性らしさもある。
諦めが悪く向こう見ずに跳び込む事が少なくない点に関しては、幾度かの苦渋の末に大分シャオにもお灸を据えられたらしく改善の傾向を見せている。
一方でその正体には情報が殆どなく、親の情報がない天涯孤独の身、身元保証人も来歴不明のフォーマーの青年であるなど、定かでない所が多い。


本名、マルカート＝アクアリアス。
【深遠なる闇】の封印の際、フォトンを操る能力を失うという代価を背負う覚悟の無かったあるフォトナーが亜空間に身を投げ──流れついた先の地で設けた子の、そのまた子。
つまりマルカートはクォーターハーフのフォトナーである。その自覚は欠片もないが。
流れ着いた世界ではハーフであったマルカートは存在そのものが罪であるとされ、異論を唱えた両親は極刑を受け、マルカート自身は流刑に。
幼少期、少女期を世界単位の流刑地であるアンジニティで暮らし、体術、罠術、そして今の戦いを楽しむ性格を築く。
育ての親は"光と闇の魔女"と呼ばれた夢魔(リリス)や、その戦友のひとりアールという青年。
始めこそ言うことを良く聞く可愛い手駒としてマルカートを育てた夢魔。だが、やがて夢魔はひとつの疑問に至る。
自分は罪人達の記憶を食らい知識を集める事が望みで、望んで流刑地にいる。だが、この子供は女を知らずに流刑地で死んでいくことを望んでいるのか、と。
第二の母として、人生の先達として悩んで──夢魔は一抹の望みを掛けて彼女を流刑地の外へ突き落とすことにした。

闇から逃れえぬ存在でありながら、光をと望んだ"魔女"──「どうか貴女に光の下のセイを。どうか貴女にヒカリを」

「どうか、貴女は救ってあげてください」──世界の為の存在でありながら、ひとりの幸せを望んだ"海"


フォトンは繋げたのだ。"彼女"に光を──そしてなるべくして、"彼女"はマトイの救世主になったのだ。